身体障害の中でもっとも解決が望まれているのは、おそらく失明患者の視力回復であろう。最近の再生医学の進歩で、角膜のみならず網膜の再生にも光がさし、これまでほとんど希望が持てなかった約30万人ともいわれている失明者および重度視力障害者の視力再生の道が生まれてきた。日本でも眼科領域における幹細胞移植による再生医療の技術が欧米に肩を並べてきたので、国としてもこの技術開発に全力を注ぐべき時である。現在この領域の国の研究グループは、来年度発足予定のものも含め2つあるが、一方は基礎研究に片寄リ、他方は医用工学による人工眼の開発が中心であり、最近とみに進歩した再生医学の応用という点では未だに十分な研究グループはない。  そこで眼の再生医学において本邦でもっとも実績のある研究者ら(上記の研究グループには入っていない)を中心に、本プロジェクトに協力できる能カと実績をもつ研究者を集め、枝葉の研究は捨て去り、10年以内に人に利用できる技術で、数例〜10数例の臨床成功例(この時期は厚生労働省の協力が必要)の実績がある失明者半減のための技術を確立する事を提案する。 以下、本プロジェクトの概要を述べる。


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